土星 について、土星は太陽から数えて6番目に位置する太陽系の惑星で、地球とは火星と木星を挟んだその隣に存在します。大きさは木星の次に大きく、赤道の直径は実に120,536kmもあります。英語でサターンと呼ばれるこの惑星は、その殆どがガスで構成されていて、大気は水素とヘリウムが充満しています。地表の表面温度は-130℃と非常に寒く、とても人が住める環境ではないのが土星の特徴です。

地球と比べてもあらゆる点が大きく異なり、何もかもスケールが大きいのが土星という惑星です。質量は地球の約95倍、直径は約9.5倍ですが、重力は1.07倍と意外にも地球に近いです。しかし自転周期は約10.2時間、公転周期は約29.46年とこれらは地球と比べてかなり違います。土星は純粋なガスの惑星ではなく、中心部分には他の惑星と同様に核が存在します。土星の核は岩石と鉄やニッケルといった金属で、その周りに内層と外層があります。内層は金属水素とヘリウム、外装は液体水素とヘリウムが主な成分です。

土星の表面は黄色み掛かっていますが、これは上層部分の雲にアンモニアが含まれているのが理由です。つまり土星の雲は水素やヘリウムが主成分ですが、そこにアンモニアが含まれていて、それが印象的な色になっているわけです。メタンも雲に含まれていますから、表面温度などの条件的に人が暮らせたとしても、大気成分的にはそのままだと呼吸ができないのは確かです。余談ですが、この惑星の名前の由来は五行思想にあって、色の印象から土が連想されるのでそう名づけられました。

土星の特徴にいわゆる環がありますが、環を構成しているのは氷や岩石といったもので、重力に引き寄せられて漂っているものです。その数は数十億ともいわれており、内側と外側で色が違うことが分かります。内側から外側に掛けて複数の色に分けられたり、線のように見えますが、線の数は6000本以上とされます。色が違ったり線のように見えるのは、構成している物質や密度などが異なるのが主な理由です。環は約26.7度傾いていますが、傾きの変化は小さいものの、公転周期によって少しずつ角度が変わります。

土星の特徴の1つ衛星タイタンは、太陽系で2番目に大きい衛星で、太陽に距離が近い水星を超えます。それと数ある衛星の中で、大気をまとっているのも衛星タイタンの特徴です。1610年にガリレオ・ガリレイによって観測されて以来、太陽系存在感を放ち続けているのが衛星タイタンを持つこの惑星です。当初は望遠鏡の性能の限界もあって、環の存在が把握しきれず、大きな2つの衛星を持っている惑星に見えたそうです。最初は3つの星が集合したものと考えられており、角度の影響で環が耳のように見えた為に、耳を持つ惑星とも表現されていました。

時代が下り望遠鏡の性能が向上、研究が進んで今のように様々なことが分かっています。例えば少なくとも83個もの惑星を持っていたり、肉眼でも見える大きさということから、紀元前2000年頃には既に存在が発見されていたなどです。ボイジャーを含む探査が進んだこともあり、かなり土星の特徴が把握されています。太陽からは平均で14億2940万kmも離れていますが、太陽の光に照らされて地球からも目視できるのが魅力です。

現代の望遠鏡であれば、市販のものでも非常に鮮明に形状を確認することができます。形も大きさも地球とは比べ物にならないので、比較対象として魅力に感じられるはずです。ガス惑星というのがやはり興味を引きますし、もし安全に近づいたり核に降り立つことができたとしたらどのように見えるのかなど、子供にとっても興味が尽きないでしょう。